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Air Plane Gallery 11


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キー44 試作5号機
重量 10.7g  ゴムなし重量 9.6g
脚、プロペラは展示用

本機は、短い機首、小さい低翼の翼、太い胴体、そして少ない上反角、尾翼容積、何れもフリーフライトの模型としては、不適当な機体です。

性能の良い飛行機を忠実に真似た模型はよく飛ぶと言うのは間違いである。実機は人が操縦して、それぞれの目的の為に飛ぶが、フリーフライトの模型飛行機はそうではない。

運動性能とは、操縦者の意思に従って素早く姿勢や進路を変えられることであるが、安定性とは、飛行機の姿勢を崩そうとする突風や乱気流に対して、一定の姿勢を保とうとする性質である。実機はこの二つの性能の微妙なバランスの上で設計されている。

したがって、操縦者のいないフリーフライトの模型飛行機においては、実機を真似ようとすればする程、飛びにくくなる。しかし実機に似ていなければスケールモデルとは言えないし、飛ばなければ意味が無い。

 スケール機は、形を自由に変える訳にはいかないから、ノンスケール機のような芸術的、造形的な設計の余地は少なく、できるだけ外形を崩さずに飛ばす為の技術的、機能的な面の設計が主である。飛びにくい飛行機をいかにして飛ばすか、軽量化と機体ごとに変わる構造、組み立て方法の工夫などをする必要があるが、そこに創造の悦びがあり、もの作りの本質が有るのだと思う。