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九六式一号艦上戦闘機 樫村三空曹機
重量 10.2g
プロペラは展示用 |
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本機は 昭和12年12月9日 中国 南昌上空の空戦で左翼の1/3を失いながらも、上海の基地まで帰還した樫村機の模型です。
左右非対称機は、実機にも模型にもすでに有り、別に私の独創ではありません。
模型飛行機の歴史は実機より古く、先人の研究と工夫の集積です。 |
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模型飛行機の価値を、滞空性能ただ一つしか考えられないとすれば、このような模型を作るのは、愚の骨頂と思われるでしょう。しかし、ライトプレーンなど飛行主体の模型もスケールモデルも、同じ物理法則で飛行しているのですから、スケールモデルといえども、飛行の為に備えなければならない条件は同じです。しかもスケールモデルは、形という制約が有り、その制約の中で条件を満たそうとすれば、計画的に、合理的で、より創造的な物づくりを要求される訳です。 |
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本機は漸次改良を加えながら4機製作しました。
1号機は飛行せず廃棄。2号機は補助翼を工夫して、どうやら飛行に成功。3号機はさらに軽量化して、フラップとフリーズ型エルロンのテストをしたが効果無し。そして決定版のつもりで、左翼の捻り上げを少し変えて4号機を製作しました。 |
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地上の写真は3号機。飛行中の写真は調整も済んで、早朝の夏空を背景に絶好調の頃の4号機です。しかし、やまびこナッツ2005(ピーナッツスケール コンテスト)迄あと十日あまりで行方不明。残ったのはこの写真1枚だけ。ナッツには3号機を出品しました。 |